米国がロシア石油産業に対して広範な制裁を課す中、原油価格が急騰

2025年1月5日、カリフォルニア州シールビーチの太平洋にある海洋石油・ガスプラットフォーム「エスター」の眺め。

たまマリオ |ゲッティイメージズ

米財務省がロシア石油産業に対する広範な制裁を発表したことを受け、金曜日、原油価格が急騰した。

ブレント 2.84ドル(3.69%)上昇し、1バレルあたり79.76ドルで取引を終えた。 米国原油 2.65ドル(3.58%)値上がりし、1バレル当たり76.57ドルで落ち着いた。ベンチマークは10月以来の高値で終了した。

制裁の対象となったのは、ロシアの石油会社ガスプロム・ネフチとスルグトネフテガスとその子会社、180隻以上のタンカー、十数人のロシアのエネルギー当局者と幹部だ。制裁対象となった幹部にはガスプロム・ネフチのアレクサンドル・ワレリエヴィチ・デュコフ最高経営責任者(CEO)も含まれる。

財務省によると、制裁対象船舶のほとんどは石油タンカーで、同国のエネルギー輸出に対する既存の制裁を回避してきたロシアの「影の艦隊」の一部である。

ジャネット・イエレン財務長官は声明で、「米国は、残忍かつ違法な対ウクライナ戦争に資金を提供するロシアの主要な収入源に対して徹底的な措置を講じている」と述べた。

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ブレント原油先物、1年物

イエレン氏は「今日の行動により、ロシアの石油輸出を支援するための海運や金融円滑化など、ロシアの石油貿易に関連する制裁リスクが徐々に高まっている」と述べた。

みずほ証券のエネルギー先物担当エグゼクティブディレクター、ボブ・ヨーガー氏は金曜の顧客向けノートで、ロシア産原油を輸入しているインドと中国の精製業者は中東からバレルを争奪する必要があるというのが石油市場の認識だと述べた。

バイデン政権は、ドナルド・トランプ次期大統領の就任前にロシアへの圧力を強め、ウクライナに援助を供与することを目指している。

ラピダン・エナジー・グループのボブ・マクナリー社長は「バイデン政権はより強力なエネルギー制裁を選択したが、これが石油市場を特に制裁リスクに甘んじた結果となった」と述べた。

「したがって、今日の北海ブレントの重大なリスクプレミアムは、トランプチームがこれらの制裁を継続するかどうかに関する保留中のシグナルを突き付けると予想している」とマクナリー氏は述べた。

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