フランスのエマニュエル・マクロン大統領は、首相が不信任投票で失脚するという政治危機のさなか、辞任を求める声を拒否した。
ミシェル・バルニエ氏の辞任後の演説でマクロン氏は、自身の任期は最後までやり遂げる5年間のうちの1年だと述べた。
マクロン大統領はバルニエ氏の後任を指名せず、数日以内に新たな首相人事を発表すると述べた。
同氏は、フランスでは7月の一斉世論調査以降、10か月間新たな議会選挙を実施することはできないと述べた。
バルニエ氏がマクロン氏に任命されてからわずか3カ月後、議員らがバルニエ氏に対する反対動議に圧倒的多数で賛成票を投じたため、バルニエ氏の政権は崩壊した。
バルニエ解任の投票は、フランス政府が議会で否決されるのは60年以上ぶりで、木曜日の夜、マクロン大統領は「前例のない」動きだと述べた。
同氏はバルニエ氏の短期間の任期中の「献身」と「諦めない姿勢」に感謝したが、辞任するつもりはないと述べた。
「あなたが民主的に私に託した任務は5年のうちの1年であり、私は最後までやり遂げる」と述べた。
マクロン大統領は、フランスの極右と極左が「反共和党戦線」で協力していると非難した。
同氏は有権者に直接語りかけ、政敵の一部は「混乱」を選択しており、彼らは「有権者の皆さんのこと」など考えていないと述べ、彼らの関心が次期大統領選挙であることを示唆した。
フランス政府は、バルニエ氏は新政権が任命されるまで閣僚らとともに暫定的に政権に留まると発表した。
新首相の名前には、セバスチャン・ルコルニュ国防相、ブルーノ・ルタイロー内務大臣、中道派の元大統領候補フランソワ・バイルー氏などの名前が渦巻いている。
マクロン氏は、この国が「静的」であるわけにはいかないとし、数日以内に新首相を発表する予定で、政府の当面の焦点は2025年の予算になるだろうと付け加えた。