シリアのバシャール・アル・アサドはいかにしてロシアに到達したか

シリアのバシャール・アル・アサド大統領は日曜日、反政府勢力が首都ダマスカスを制圧したことを受けて国外への逃亡を余儀なくされ、24年間の統治に終止符を打った。反政府勢力がダマスカスに入ったというニュースが流れると、権力を維持するためにロシア、イラン、レバノンのヒズボラなどの同盟国の援助を何年も受けてきた59歳の指導者の行方についての憶測が高まった。

当初、同氏は日曜早朝にダマスカスで目的地不明の飛行機に搭乗したとの報道があった。ロイター通信は、首都が反政府勢力に占領されたと報じられた頃、シリア航空機がダマスカス空港を離陸したと報じた。

この航空機は当初、アサド派アラウィー派の本拠地であり、ロシアの主要軍事基地2カ所があるシリア沿岸地域に向けて飛行したが、その後突然Uターンし、数分間反対方向に飛行し、その後地図から消えた。

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ロイター通信はシリア情報筋2人の話として、突然の進路変更と航空機の追跡からの消失は撃墜されたか、あるいはトランスポンダーのスイッチが切られたことを示している可能性があると伝えた。誰が乗っていたかは明らかではなかった。

しかし、12時間以上の憶測の後、アサド大統領は家族とともにモスクワにおり、ロシアは人道的見地から彼らに亡命を認めたと報じられた。

ウィーンのロシア国際機関大使ミハイル・ウリヤノフ氏は、自身のメッセージチャンネル「テレグラム」で、「速報!バッシャール・アル・アサドとモスクワにいる彼の家族。ロシアは困難な状況でも友人を裏切らない」と述べた。

アサド大統領の同盟国であるイランとロシアも先週、治安状況の悪化を理由に自国民にシリアから退去するよう要請していた。

バシャール・アル・アサド政権は、イスラム主義者ハヤト・タハリール・アル・シャーム(HTS)グループが50年以上にわたる同氏一族の統治に電光石火の攻撃で異議を唱えてから11日後に崩壊した。

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反政府勢力は、隣国レバノンでイスラエルとイランが支援するヒズボラメンバーとの間で停戦が成立したのと同じ11月27日に作戦を開始し、すぐに主要都市アレッポとハマを占領した。その後、日曜日にダマスカスを制圧し、アサド政権に終止符を打った。


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