米国の検察当局は、後に処刑されたとされる26歳の米国人女性を含む、平和的な抗議活動参加者を虐待した悪名高い拷問センターを監督していたとしてシリア高官2人を告発している。
起訴状はその2日後の月曜日に発表された 反政府勢力の衝撃的な攻勢でシリアのバシャール・アサド大統領が打倒された。米国や国連などは、同氏の権力の座からの追放を求める反政府勢力を鎮圧するための13年間にわたる戦いで広範な人権侵害が行われたとして同氏を非難している。
戦争2011年に主に非暴力による民衆蜂起として始まり、50万人が死亡した。
11月18日にシカゴの連邦裁判所に提出されたこの起訴状は、関係者らによると、敵とみなした数千人を拘束、拷問、殺害したアサド諜報機関と軍支部のネットワークに対する米国政府の初めての告訴であると考えられている。
検察は、首都ダマスカスのメゼ空軍基地にある刑務所と拷問センターを監督していたと検察が主張するシリア空軍情報部門の責任者ジャミル・ハッサンと、刑務所を運営していたと検察が主張するアブドゥル・サラーム・マフムードの名前を挙げている。
起訴状によると、犠牲者にはシリア人、アメリカ人、二重国籍者などが含まれていたという。米国に本拠を置くシリア緊急対策本部は長年、連邦検察に対し、米国人援助活動家レイラ・シュウェイカニさん(26)の事件についての行動を起こすよう求めてきた。
同団体は、2016年にシュウェイカニ氏が刑務所で受けた拷問について証言した証人を提示した。シリア人権団体は、彼女が後にダマスカス郊外のサイドナヤ軍事刑務所で処刑されたと信じている。
シリア当局者2人の行方はすぐには分からず、裁判にかけられる見通しも不透明だった。週末に反政府勢力によってアサド大統領が打倒されたことで政府は分散し、国民は生存者や証拠を求めて全国の刑務所拷問センターを捜索している。