ホワイトヘルメットの救助隊員らは、シリアの悪名高いサイドナヤ軍事刑務所の秘密独房や地下室にいる可能性のある拘束者の捜索活動を、誰も発見することなく終了したと発表した。
月曜日、行方不明の親族を見つけることを期待して群衆が集まるなか、K9の犬部隊とその配置に詳しい個人の支援を受けた専門チームが刑務所とその敷地内をくまなく捜索した。
ホワイトヘルメットは「捜索では施設内に未開封の場所や隠された場所は発見されなかった」と発表した。
このニュースは、反政府勢力戦闘員らが首都ダマスカスの病院の霊安室で拷問の痕跡を示す約40人の遺体を発見したと発表した中で伝えられた。
一方、日曜日の攻撃でバシャール・アル・アサド大統領の打倒につながったイスラム過激派組織の指導者は、13年に及ぶ内戦中に政治犯の拷問を監督した元高官らが責任を問われるだろうと述べた。
アブ・モハメド・アルジョラニ氏は、当局者の名前が公表され、他国に逃亡した人々の本国送還が求められると述べた。また、自分の居場所に関する情報を提供した人には報奨金も提供される予定だ、と同氏は付け加えた。
英国に拠点を置く監視団体「シリア人権監視団」は、アサド政権の刑務所で約6万人が拷問され殺害されたと発表した。
人権団体は、内戦の引き金となった2011年にアサド大統領が民主化運動に対する残忍な弾圧を命令して以来、10万人以上が失踪していると発表している。
トルコに本拠を置くセドナヤ刑務所被拘禁者・行方不明者協会(ADMSP)は2022年の報告書の中で、紛争開始後、刑務所は「事実上、死の収容所となった」と述べた。
同報告書は、2011年から2018年の間に施設内での拷問、医療の欠如、飢餓などの結果、3万人以上の被拘禁者が処刑または死亡したと推定している。
また、釈放された受刑者の発言として、2018年から2021年の間に少なくともさらに500人の拘留者が処刑されたと述べた。
ADMSPはまた、遺体が軍用地の登録と埋葬のためにダマスカスのティシュリーン軍事病院に移送される前に、遺体を保管するための原始的な遺体安置所として「塩の部屋」がどのように建設されたかについても説明した。拘束者の家族には遺体が引き渡されなかったという。
アムネスティ・インターナショナルはサイドナヤ氏を表現するのに「人間屠殺場」という表現を使い、処刑はアサド政権最高レベルの許可があったものであり、そのような行為は戦争犯罪および人道に対する罪に当たると主張した。
アサド政権はアムネスティの主張を「根拠がない」「真実に欠けている」として却下し、シリアにおけるすべての処刑は適正な手続きに従って行われたと主張した。