- ロシアの預金と融資の金利は中央銀行の主要金利を上回るペースで上昇している。
- 中銀当局者は、インフレ率低下を目指す中、融資が急速に減速しすぎた可能性があると述べた。
- ロシア中央銀行は経済の過度の冷え込みを避けるため、金利を21%に据え置いている。
ロシア中央銀行は高インフレを抑制するために今年下半期に一貫して利上げを続けているが、それは時代の先を行っている可能性がある。
銀行融資は減速しているが、インフレ率をロシアの目標金利まで引き下げる取り組みにおいて「必要以上に加速」するリスクがあると中銀当局者は語った。 インターファックス 火曜日に。
ロシア中央銀行金融政策局長のアンドレイ・ガンガン氏は同通信に対し、銀行の預金と貸出金利が中銀の基準金利よりも速いペースで上昇しており、融資活動が鈍化していると語った。
こうした状況を受けて中銀は金曜日、基準金利を21%に据え置いた。ロイターがまとめたアナリストらは、ロシア中銀が主要政策金利を23%に引き上げると予想していた。
ガンガン氏はインタファクスに対し、「12月を通じて、金融情勢の引き締めがますます確認され、金曜日の決定で最高潮に達した」と語った。
インタファクス通信が公式データを引用して報じたところによると、11月の法人銀行融資は0.8%増と、10月の2.3%増から鈍化した。
ガンガン氏によると、貸し手は来年、より低い水準で融資ポートフォリオを拡大する計画だという。
プーチン大統領は金利について「バランスのとれた」決定を求めた
ガンガン氏のコメントは、ロシア中央銀行がウラジーミル・プーチン大統領や経済界から利上げを抑制するよう圧力を受けているとの憶測を受けたもの。
プーチン大統領 同氏は中銀の金利決定の前日に、金利について「バランスの取れた」決定を行うよう求めていた。
ロシアのトップ中央銀行総裁であるエルビラ・ナビウリナ氏は金曜日の金利発表後の記者会見で、過熱する同国経済の「過度の冷却」を懸念していると述べた。
ロシア中央銀行が金利を据え置くきっかけとなった銀行融資の減速にもかかわらず、制裁の打撃を受けた同国経済の課題を反映してインフレは依然として高水準にある。
ロシアのインフレ 政府の統計によると、目標金利約4%に対し、11月までの1年間の金利は約8%で推移した。
ガンガン氏はインタファクスに対し、通年のインフレ率は9.6─9.8%程度になると予想していると語った。価格上昇は2025年4月にピークに達し、その後下落すると予想されている。
同氏は「われわれが観察している現在の価格上昇は、今年の大半にわたって蓄積された要因の結果だ」と述べた。
しかしガンガン氏は、景気の冷え込みにつながる銀行融資の減速が「インフレ率を目標に戻すのに必要以上に早く」ならないよう、中銀は今回も金利を据え置く必要があると述べた。