元WWEスーパースターのマット・リドルは、近い将来、WWEへの復帰が実現するだろうと信じています。昨年、現在のWWEロースターの一員が電撃的な復帰を果たしたことが、その自信の根拠になっています。リドルは、プロレス業界でも独特の経歴を持ち、UFCでの実績を積んだ数少ないレスラーの一人です。彼の実力はリング上でも際立ち、単なるフィクションのキャラクターとは異なる「現実の強者」としてファンの支持を集めました。
UFC出身の異色レスラー、マット・リドル
マット・リドルは、プロレスラーとしてだけでなく、総合格闘技の舞台でも成功を収めた異色の存在です。UFCでのキャリアは、彼にリアルな強さを証明する武器を与えました。総合格闘技で得た実戦経験を生かし、彼はWWEのリングでも強さを発揮してきました。それにもかかわらず、彼は恐怖感を抱かせるようなキャラクターではなく、1980年代の映画「ファースト・タイム」でショーン・ペンが演じたキャラクター、ジェフ・スピコリのような、軽いノリの自由奔放な性格を取り入れています。このスタイルは、当初WWEファンにも広く受け入れられ、彼の個性的なキャラクターが大いに支持されました。
しかし、この自由な振る舞いは、時に彼のプライベートでの問題を引き起こしました。特に、ニューヨークの空港で警察とのトラブルがSNSで話題となり、WWEの上層部にとっては見過ごすことのできない問題となりました。その結果、リドルは昨年WWEからの解雇を余儀なくされました。
逆風の中でも明るい未来を見据える
リドルがWWEを離れた後、一部のファンや業界関係者は彼の復帰を疑問視しました。彼の独特なキャラクターや個性が、WWEにとって負担となったと考えられていたからです。しかし、プロレス業界は「何が起こるか分からない世界」であり、リドル自身もその点を強調しています。最近、彼はインタビューで、自身のWWE復帰がほぼ確実であると述べています。
CMパンクの復帰がリドルに与える希望
リドルは、彼の復帰に対する自信を、CMパンクの例と比較して説明しました。CMパンクはWWEとの訴訟を起こし、長年にわたりWWEを批判してきましたが、それでも最終的には復帰を果たしました。リドルはこれを例に挙げ、パンクが戻れるなら、自分も同様に復帰できると考えています。
「WWEに戻る可能性は非常に高いと思っています」と、リドルは『スポーツ・イラストレイテッド』のインタビューで語りました。「CMパンクがあれだけのことをしても復帰できたのだから、私もいつか戻れるでしょう。私は決して簡単な人間ではありませんでしたが、それでも扉は開かれていると思います」と、彼は自信を見せました。
さらに、彼は自身の将来についてこう語ります。「私は、時間が経つほど一層努力しています。だから、WWEに戻るチャンスはますます高くなっていると感じています。でも、もし二度と戻れなくても、それで問題ないとも思っています。WWEが私に連絡しなくても、私は自分のキャリアを続けていける自信があります」と、冷静に現状を受け止めています。
インディーシーンでの新たな挑戦
リドルはWWEを去った後も、プロレス業界から距離を置くことなく、積極的に活動を続けています。彼は、インディーシーンでの試合を通じて、自身の技術を磨き、ファンとのつながりを保っています。特に、メキシコのプロレス団体AAAや、アメリカのメジャーリーグレスリング（MLW）などでの活動が目立ちます。これらの舞台で彼は新たな挑戦を見つけ、プロレスラーとしての経験をさらに積んでいます。
リドルは、WWEに再び戻るかどうかはまだ不確定であるものの、現時点では自分のキャリアに満足しているようです。彼は「どこで戦おうと、自分のベストを尽くしてファンを楽しませたい」という姿勢を示しており、その情熱は今後も変わらないでしょう。
プロレス業界における未来
リドルのWWE復帰の可能性は、CMパンクの復帰と同じく、業界のダイナミズムを象徴しています。プロレスの世界では、過去の出来事が将来のキャリアに必ずしも悪影響を与えるわけではありません。何度でも復帰のチャンスがあるこの業界で、リドルが再びWWEの舞台に立つ日は、そう遠くないかもしれません。
