ロサンゼルス・ドジャースのデーブ・ロバーツ監督(52)は、7日(日本時間8日)、パドレスとの地区シリーズ第3戦を前に、上位打線の奮起に強い期待を示した。この試合は、サンディエゴ・パドレスの本拠地であるペトコパークで開催される予定で、地元ファンの熱狂的な声援が予想される。
第1戦で輝いた大谷翔平の活躍と第2戦での苦戦
シリーズ第1戦では、1番打者に起用された大谷翔平選手(30)が5打数2安打3打点の素晴らしい成績を収め、ドジャースの逆転勝利に大きく貢献した。特に、彼の安定したバッティングは試合の流れを変え、チームを勢いづけた。しかし、続く第2戦では4打数無安打に終わり、打線全体もわずか2得点に抑えられ、試合を支配することができなかった。攻撃が停滞し、試合を通じて決定的なチャンスを作れず、連敗を喫してしまったのは痛い結果だった。
ムーキー・ベッツとフレディー・フリーマンの不調
第2戦では、2番打者のムーキー・ベッツ外野手(32)も4打数無安打に終わった。ベッツはシーズンを通じて安定した成績を残していたが、ここに来て不調が続いている。さらに、試合中に右足首を捻挫していたフレディー・フリーマン内野手(35)が痛みを訴え、途中で交代を余儀なくされた。フリーマンはドジャースの攻撃の要であり、彼が不在になることでチーム全体の攻撃力が低下してしまった。
この「MVPトリオ」とも称される3選手—大谷、ベッツ、フリーマン—は、第2戦では合わせて10打数無安打に抑えられた。チーム全体の攻撃力が低迷する中で、この3選手の不調は非常に大きな問題として浮上している。
第3戦はサンディエゴでの熱戦、ロバーツ監督の期待
第3戦はサンディエゴのペトコパークで行われ、熱狂的なファンに囲まれる中で戦うことになる。敵地での試合は心理的なプレッシャーが大きく、ドジャースにとって厳しい戦いが予想される。しかし、ロバーツ監督は自チームの上位打線への信頼を強調し、特に1番打者としての大谷の役割に大きな期待を寄せている。
「上位打線の働きが重要になることは間違いない。第1戦では素晴らしい結果を出してくれたし、翔平にとっても最高の試合だった。彼らトッププレイヤーたちが活躍することで、チームは勝利へと導かれる。これがシンプルな法則だ」とロバーツ監督はコメントし、上位打線が再び輝きを取り戻すことを願っている。
ベッツの1番起用についての考え
一方、ムーキー・ベッツはポストシーズンに入り、22打席連続無安打という不調に陥っている。この深刻な不調にもかかわらず、ロバーツ監督はベッツを1番打者に戻すことを検討していないと語った。「トップで打つか、2番で打つかは、そこまで大きな違いではない。翔平は1番打者として非常に良い状態にある。このポジションを変えるべきタイミングではない」と監督は述べ、現状の打順に対する信頼を示した。
チーム全体の状況とフリーマンの怪我
ドジャースは、フリーマンの足首の状態にも不安を抱えている。彼は右足首の捻挫の影響で満足にプレーできない状況が続いており、第3戦に出場できるかどうかは依然として不透明だ。このような怪我の問題が、チーム全体の戦略にどのような影響を及ぼすかが注目される。
ロバーツ監督の戦略と今後の展望
ロバーツ監督は、シリーズを通じてシンプルな戦略を強調している。上位打線が再び調子を取り戻し、チーム全体が連携して得点を積み重ねることが、勝利への鍵であると考えている。また、フリーマンの怪我やベッツの不調といった困難な状況にもかかわらず、監督は現行の戦術を大きく変えるつもりはないようだ。
「我々のチームには、ベストプレイヤーが揃っている。彼らが自分たちの力を発揮すれば、どんな相手にも勝てる」とロバーツ監督は自信を示している。
今後の試合では、上位打線の活躍がカギとなることは間違いない。特に、大谷のバッティングとベッツの調子の回復が注目されており、フリーマンが怪我からどれだけ早く復帰できるかも重要なポイントとなる。ペトコパークでの第3戦は、両チームにとって大きなターニングポイントとなるだろう