南太平洋の島国バヌアツの沖合で強い地震が発生し、建物が損傷し、負傷者の報告もある。
震え 米国地質調査所(USGS)によると、80の島々からなる群島最大の都市ポートビラ付近で火曜日、地表から35マイル(56キロ)の深さに集中した。
その後、同じ場所でマグニチュード5.5の余震が起こり、揺れは現地時間の午後から夕方まで続いた。
島々に約33万人が暮らすこの国との通信は地震によって寸断され、公式情報が不足した。
しかし、病院に到着した負傷者の目撃証言がソーシャルメディアや途切れ途切れの電話を通じて表面化し始めた。
インターネットに投稿されたビデオには、建物だけでなく車両や道路にも大規模な被害が及んだことが示されている。
兵士らは倒壊した建物の現場にいたが、その日よけが車の上に落ち、車両が押しつぶされた。
ニュージーランド外務省は、ポートビラにある米国、英国、フランス、ニュージーランドの外交使節団を含む複数の外交使節団が入居する建物が大きな被害を受けたと発表した。
報道官によると、当局者らはニュージーランド高等弁務官職員の会計処理を行っているとのこと。
米国大使館のフェイスブックページによると、追って通知があるまで同大使館は閉鎖されたとのこと。
ソーシャルメディアに投稿されたビデオには、窓の座屈や壁から地面まで崩れ落ちた破片など、建物の構造に何らかの損傷がある様子が映っていた。
他の写真やビデオには、店舗の床に落ちた商品や棚、一部の道路をふさぐように見える土砂崩れが映っていた。
ダン・マクギャリーが投稿した別のビデオには、国際船舶ターミナルで発生した「大規模な」地滑りの航空写真が映っていた。
ポートビラを拠点とするジャーナリストのマクギャリー氏はAP通信に対し、ビラ中央病院の外で担架に乗った3人が「明らかに苦痛を感じている」のを目撃した警察官から、地震で1人が死亡したと聞いたと語った。
医師らは救急病棟の外にあるトリアージセンターで「できる限り早く」働いていたという。しかしマクギャリー氏は、この国には大量死傷者が出る事態に備えた備えがないと述べ、空港の滑走路も損傷していると付け加えた。
バヌアツ放送テレビ社が共有したビデオには、病院の外に群衆がいる様子も映されていた。
建物内に人々が閉じ込められたという報告はすぐには確認できなかった。
オーストラリアのペニー・ウォン外相は記者団に対し、バヌアツへの援助を申し出たオーストラリア高等弁務官職員は無事だと述べた。
ニュージーランドのウィンストン・ピーターズ外相は、45人のニュージーランド人がバヌアツに滞在登録されていると付け加え、同国政府は現地での出来事を「深く懸念している」と述べた。
フィジーの赤十字広報担当者は、通信が遮断される前に同援助機関バヌアツ事務所長が広範囲にわたる被害を報告していたと述べた。
USGSはバヌアツの一部の海岸に対し、潮位より最大30センチ(11インチ)から1メートル(39インチ)の高さの波があるとして津波警報を発令したが、警報は地震発生から2時間も経たないうちに解除された。
パプアニューギニア、フィジー、ソロモン諸島を含む近隣の太平洋島嶼国の多くに対して、波が小さいという警報が発令された。
地震の影響でバヌアツ政府のウェブサイトがオフラインになり、警察など公的機関の電話も繋がらず、詳細の確認が困難となった。
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オーストラリアとニュージーランドの当局は、自国に津波の脅威はないと述べた。
フィジーを拠点とする国際赤十字・赤新月社連盟の地域責任者であるケイティ・グリーンウッド氏は、ソーシャルメディアプラットフォームXに投稿し、訓練を受けた赤十字ボランティアがバヌアツの現地にいて、影響を受けた地域社会を支援する準備ができていると述べた。